よみうり千里陶芸教室の丸田先生と研究科のみなさん。

第七章

発色釉薬(色材と発色)

鉄、コバルト、銅、クロム、ニッケル、マンガンなどの化合物(主に酸化物)を素地、釉薬
に混入する事により、やきものを着色する事ができる。
素地に着色用金属を混入したものを 色素地、釉薬に混入したもの を 色釉と区別しています。
また、下絵、上絵の顔料としても金属を使用します。

着色用金属の発色は素地、釉薬の性質、焼成条件により変化しますが、一般的には下の例ような
発色となります。

発色金属---鉄、銅、マンガン、コバルト、チタン、亜鉛(鉛)、スズ、ニッケル、クロム
発色は---加える料と焼成方法(酸化、還元)によっても異なる。
調子は---基礎釉薬の配合にも左右される(透明、乳濁、マット等)

...代表的な例...

(含有量) 酸化(OF)     還元(RF) 鉄(Fe) 1--20% 薄茶、茶、黒       緑、水色、青、黒、茶   銅(Cu) 1--5% 緑(織部)、青、青緑、    赤(辰砂)、     マンガン(Mn) 1--15% 茶、黒、ピンク 茶、黒、 クロム(Cr) 1--5% 緑、茶 緑、茶 コバルト(Co) 1--5% 青 青 チタン(Ti) 1--15% 薄茶、白、黄 薄茶、白、青 アエン(Zn) 1--20% 黄、白 xxxxxx 『休憩時間』添加剤について
・添加量は限界があり、多いと融点が下がる。 ・混合すると複雑になる。 ・木の葉天目は葉脈に含まれるシリカ(Si)分が燃焼した後に、熔けない成分として残る。 (椋の木の葉等)

色材を使った釉薬の制作と焼成実験

(於ける陶芸教室研究科)
実験の目的  基礎礎釉に5種類の色材を加えた釉薬を作り、赤土、白土の二種類のテストピースを  5個づつを四組、計20個用意して、それぞれ、酸化と還元で焼いて結果を観る。 ・私のケース・      1).基礎釉薬(②...長石--80,楢灰--20,藁灰--0 )---これを5組             2).色材       1.酸化第二鉄 2%(2g) 2.酸化第二鉄 10%(10g) 3.酸化銅 1%(1g) 4.酸化チタン 10%(10g) 5.顔料(AQ70) 5%(5g) 3).上の色材を添加した釉薬を5種類作る。      4).テストピースの裏に鉄柚で番号を付ける。 白土       赤土<br>           ②1-1,②1-2,    ②1-3,②1-4 ②2-1,②2-2, ②2-3,②2-4 ②3-1,②3-2, ②3-3,②3-4 ②4-1,②4-2, ②4-3,②4-4 ②5-1,②5-2, ②5-3,②5-4   5).各グループをそれぞれ5種類の釉薬を掛け白(-1)、赤(-3)を酸化(OR)、        白(-2)、赤(-4)を還元(RF)で焼成する。
・・実験結果・・


よみうり千里陶芸教室の皆さんのテスト・ピースと私のテスト・ピース。


・・・私の作品・・・


今回は多人数であり、代表的な基礎釉薬を四種類を選びました。
残念ながら私の基礎釉薬( #2)は選ばれなかったので一番近い #10番(西谷氏作成)を使用しました。

・・私の作品・・ 素地 : 原土 基礎釉 : #10 (長石=60%,ナラ灰=10%,藁灰=30%) 焼成 : 酸化焼成

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